既存の建築物について、耐震性を診断した後、改修により耐震性を高めつつ設備等の更新を含めた提案を行っています。
RC造のマンションやS造の工場・倉庫から木造の住宅まで幅広い建築構造物の耐震診断・耐震改修を手がけています。
耐震診断において、耐震性能はIs値というもので表します。
地震力に対する建物の強度、靭性(粘り強さ)、形状、経年指数(経年劣化の指標)をもとに各階毎に算出される数値で、大きいほど耐震性が高いことを表します。現在の設計方法で、その建物がどの程度耐震性があるかを数値で表したものとなります。
耐震改修では、耐震性能を現在の設計に対して、どの程度の耐震性を確保するかを決め実施します。
既存の建築物を現在の最新設計を行った建築物と同程度へと改修することにより、壊れにくい建築物へ作り変えていきます。
耐震診断・耐震改修の流れは建築構造物ごとに異なりますがIs値の目安として、
・Is値が0.3未満であれば「非常に壊れやすい」建築物であると言えます。
昭和56年以前の建築物はかなりの確率でこの範囲に入ります。
Is値があまり低いようであれば建替えも視野に入れた検討を行うことになります。
・Is値が0.3以上0.6未満であれば「壊れやすい」建築物であると言えます。
耐震改修によりIs値を0.6以上になるよう検討を行うことになります。
・Is値が0.6以上であれば現在の最新設計の建築物とほぼ同等であると言えます。
十勝沖地震や宮城県沖地震でも、Is値0.6以上の建物で甚大な被害を受けたものが見られないことから、
「Is値0.6以上かどうか」がひとつの重要な目安となります。
特に耐震改修の必要はありませんが、診断時の補修を含め設備等の更新や
内外装・エクステリアの刷新などを検討し建築物のリフレッシュを行うことも長寿命化につながります。
なお、耐震診断を行うことにより、建築物の劣化や見落とされていた不具合などが発見され、
耐震性には問題が無くても劣化の補修や不具合の改良を含め建築物のリフレッシュを行う場合があります。
耐震改修促進法が平成25年11月に改正され、一定規模以上の建築物が耐震診断・耐震改修を義務付けられることになりました。
特に公共性の高い建築物については、平成27年12月までに耐震診断・耐震改修を行うよう定められています。
また、指定緊急輸送道路等の避難路沿道の建築物については住宅も含め倒壊しないように耐震改修を行うよう定められています。
建替えも含め耐震改修に助成金や補助金等の制度も整備されています。
今が耐震診断・改修をおこなうのに適した時期と言えるでしょう。
まずは耐震診断の相談から始めて見てはどうでしょうか。